ラジオ少年の真空管ヘッドフォンアンプ HP-AMP-1K の回路を考察してみる。第2弾です。
6U8コンパチの6F2 3極5極複合管を使って、出力インピーダンス300オームの増幅回路を
構成している。
ヘッドアンプに5極部で増幅し、3極管のカソードフォロア増幅率1倍でインピーダンスを
300オームに変換する構成。
出力トランスを介さない、OTL回路でトランスによる音の劣化がないという触れ込み。
前回の宿題。 本当に出力インピーダンス 300オームなのだろうか。
前回に続いて、今回はちゃんと6U8の5極管と3極管を使って、実回路のパラメータを入れてみる。
早速、周波数特性と位相特性をシミュレーションする
ゲインは24dbから25dbの間にピッタンコはいってます(20倍弱くらいね)
おっつ、10Hzの低域から、100KHzまで素直に伸びてますね。
それでは、話題の出力インピーダンスの測定。
中林 歩さんの本 真空管アンプの「しくみ」と「基本」 P205にあります。
規定の負荷を接続したときの電圧は、無負荷の電圧を出力インピーダンス
Z0と負荷抵抗ZLで分圧したものなので、
VL=ZL/(Z0+ZL) x Vo これをZ0について解けば、
Z0=V0-VL/VL x ZL になります。
まず、無負荷の出力を1KHz時の過渡特性で測定。
V0=1.7Vp-pだした。 (回路には10kΩがついてますが、計算上ネグレジブル)
次に、負荷に300Ωをつないで、再度測定
VL=220mVだした。(ずいぶん落ちるモンです)
計算すると、
Z0=1.7-0.22/0.22 x 300 ≒ 2KΩ となりました。
ダンピングファクターは、DF=ZL/Z0 =0.15
という結果がでました。
なんていっても、音がいいからいいんだもんね!
ゼンハウザーのヘッドフォン HD650のインピーダンス周波数特性を見ると
100Hzあたりで500Ωのピークがあり、あとは350Ωくらいで安定してます。
低音がブーストされた感じがするのも、この辺が原因かもしれませんね。
HeadRoom.comよりデータを拝借 http://www.headphone.com/headphones/sennheiser-hd-650.php#tabs
負荷であるヘッドフォン側も等価回路を作って、シミュレーションするといいかもしれません。
おっとっと、オーディオは感性の問題、計算なんかするモンではありません。
(今さら、なにを言うか!(怒))ってなりますよね、済みません)
いまきいているのは、Jack Johnson To the Sea
SennheiserのヘッドフォンHD650もあいまって、暖かいいい音がします。
これで十分でわ? 真空管アンプはいい。今でもギターアンプはこれ
でも、オカルト部品とかの信仰になるといやですよね。
HD650の交換ケーブル 3万円とか、いろいろあるようですが。(この金でCD買ったが吉)
それでは、次回は実機の測定とシミュレーション結果との照合をします。
いつになるかわかりませんが、ナンチッテw
おやすみなさい。
またねー。
ラジオ少年 キットコーナー http://www.radioboy.org/kit/index.htm